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やけど

どんな病気?

やけど(熱傷)は熱や化学物質が体に接触することで起こります。
体の表面である皮膚が最も損傷を受けやすいですが、重症の場合は筋肉などの深部組織の損傷も伴います。

【経過】

受傷1〜3日目は浸み出しが多く、3〜5日目は血管から漏れ出た液が血管内に引き戻されます。
数日以降経過すると、やけどで壊死した組織はバリア機能を失い感染しやすくなります。
約1ヶ月以降になると、深いやけどの部分は皮膚潰瘍となります。

【深度と特徴】

やけどの大きさ(面積)と深さを判定し、感染がないようにすることが大事です。
深さの分類は4つに分けられます。

I度:表皮にとどまり、皮膚の赤み、軽い腫れ、ヒリヒリ感を認めます。最も軽く、一時的に色素沈着することもありますが傷あとを残さず治ります。

II度:

  • 浅達性II度
    表皮全層と真皮の浅い部分までの損傷。
    浅達性の場合は水ぶくれの底がやや赤く、痛み、腫れがありますが、約2週間程で治ります。
    色素沈着を残すことがあります。
  • 深達性II度
    真皮の深い部分までの損傷。
    深達性の場合は水ぶくれの底が白色で、治るまで3週間程かかり、傷あとを残します。

III度

皮膚〜皮下組織までの深さのやけどです。皮膚表面は蒼白〜褐色で、神経の損傷により痛みを感じません。自然治癒にはかなりの時間がかかり、通常壊死組織取り除き皮膚移植などの手術が必要となります。

深度 障害皮膚 臨床所見 治療
I度 表皮 発赤あり、疼痛あり、水ぶくれなし 2〜3日で治癒
II度
浅達性
真皮浅層 疼痛強い、水ぶくれあり 1〜2週間で軽度傷あと残す
II度
深達性
真皮深層 疼痛あり、水ぶくれあり 3〜4週間かかり傷あと残る
III度 皮膚全層 疼痛なし、白く乾燥、水ぶくれなし 1ヶ月以上かかり手術が必要

原因

熱湯、火炎、接触、湯たんぽなどによる低温、炊飯器や加湿器の蒸気などがあります。
低温や蒸気によるやけどの場合は深くなりやすいです。

治療

軽いやけどでも瘢痕拘縮(はんこんこうしゅく)や傷あとを目立たなくするためには局所の治療が重要です。
受傷直後は鎮痛と消炎を図り、傷の保護と感染防止を行います。また皮膚が早くできるよう促すようにします。
またやけどによる傷あとやひきつれといった後遺症を生じた場合もご相談ください。

受傷直後の方は氷などで冷却しご来院ください。
高齢者や小児の場合は特に注意したケアと管理が必要です。
また低温やけどの場合は、見た目より重症であることがあります。早めに受診するようにしてください。

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中森皮フ科クリニック
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